セラピー犬になる (アメリカ編)

 
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サービスドッグには次の3種があり、それぞれ全くお役目が違います。

  • 盲導犬・警察犬
  • エモーショナルサポート・ドッグ
  • セラピードッグ

で多くの人が勘違いしてるのだけど、セラピー犬には飛行機機内に入れるとか映画館に同行できるような特権はありません。運営団体がパートナー契約をしている施設を訪問し、患者さんや入居者、学生達と触れることによって癒やしのひとときを与えるというのが任務。アメリカではその効果の認知と受け入れ活動がとても進んでおり、慰問という幅がとても広いのが特徴。フロリダのナイトクラブで起きた銃檄事件やラスベガスでの同様の大惨事の翌日には、もう人でごった返す病院や警察にセラピー犬グループが訪れてます。夏期オリンピックでは水泳選手団専門のセラピー犬がリオへ同行し、競技の合間に選手と触れ合う特別施設が設置されてました。そんな特殊な環境で犬のボランティアの受け入れ体制ができているという事がどれほど凄いか。日本と比べるとわかると思うのです。

で、どうやったらなれるの?というこれまた多くの質問。私の場合はざっくりこんな感じ。

まずネットでその地域の非営利セラピー犬運営団体を探す。数は少ないのですぐ見つかりました。
そしてオンラインでの簡単なQ&Aで適性をチェック
書類選考→地元インストラクターによる適性審査テスト
トレーニング・クラス入門(レベルⅠとⅡ)
卒業→健康診断=承認

トレーニングは2部制で、1部は基本しつけトレーニングの経験がない犬のみ受講。2部はハンドラーとしての心得を含めた授業内容が主。訪問先での理想的な振る舞いや注意事項を学びます。お互いの安全を守るためのルールですね。色々な施設や場面を実際に想定してのシュミレーションなども行いました。卒業テストはなくて、毎週の授業中の態度や反応を通して審査されます。なので、合格基準はきっと日本より遥かに甘くて大らかかと思います。盲動犬のような厳しい訓練は要求されません。感情を抑え人間に完全服従させるのではなく、犬の性質を尊重しながら人間に寄り添い助けてもらうという認識が広く共有されてるような気がします。例え元気一杯で落ち着きがなくとも、専門学校や大学等相応しい施設はありますからね。なのでインストラクターは終始和やかなムードで、とにかく本来の適性を沢山の角度からチェックします。
ブルックは1歳半ばだったので、授業中も終始メロウでとてもリラックス。私が感じるブルックの秀でた特性はその場のエネルギーに敏感なこと。普段は甘えたのダメダメなんだけど、いざとなるとパチンと違うスイッチが入るのです。そして人と接する態度がソフトで情があること。これは恐らく天性なのでしょう。

セラピー活動における注意で印象的だったのは、何よりも犬の健康と心のケアが一番大事だということ。少しでも活動が犬のストレスになったり、行動に変化が見え始めたら続行せず休養するようにと。緊張感のある環境で知らない人との交流は予想以上な負担を生むことも。その「サインを一番判ってあげらるのは飼い主である」ということでしたね。
病気なお年寄りや障害児に笑顔をもたらすことは素晴らしい有意義な事ですが、そのために犬が犠牲になっては本末転倒なのだと思います。ここでも犬の権利は尊重されます。なので、ブルックもいつまで楽しめるかは判りません。でもマミーに無理なくおつき合いしてくれる時間が続くといいなぁとは思うのです。